また思い出してしまった。



今朝、起きて布団を片付ける時に足元にあった枕を踏んでしまった。
すると、寝ぼけているはずの頭にスーッと思い出しことが入ってきた。
枕を踏むと思い出す事???


確か小学3年の夏休みだから1973年だろうか。ばあちゃんと旅に出た。
10代から看護婦続け長らく公立の病院の婦長だったがその後も現役にこだわり続け
小樽の小さな病院に住み込みで60になるまで働いたのち
ばあちゃんがウチに住むようになった頃だ。


どこの駅で降りたかは覚えていないが、千歳空港の近くらしく歩いていたら
爆音が聞こえ、空を見上げると銀色の塊が視界に現われた。
最初は舗装道路だったがいつの間にか砂利道となり、石だらけで
タイヤの筋だけが2本見える乾いた土の道に変わっていった。
長く歩く事は汽車の中で何度も言われていたので、ばあちゃんには
何も言わず歩き続けた。また銀色の塊が今度はかなり近くに迫り
足が止まってしまった。


畑・・・とうもろこし?今考えれば人が食べるのではなく牛の飼料か。
そこを抜けるとやっと木造で煙突がたつ典型的な「昭和の北海道の家」が見えてきた。
ココに住む夫婦はばあちゃんの弟夫妻で共に牧場で働いていた。

オジサンは小柄でやさしい感じだが、オバサンは笑っていても目は怖かった。
少し前に親類の結婚式で会った事があるのでこのときは2度目で
それなりに緊張感を持って玄関に入った。

この家は最近までデンキが通っていなく、この時点で井戸水を使い
風呂も確か五右衛門風呂だった記憶が。「リアル北の国から状態」である。
すでに子供は独立して家を出ているので、住んでいるのはこの2人。
きっちり整頓された居間に座りばあちゃんとオジサンが話をしているのを
よこで聞いていた。ほどなくオバサンが台所から「冷麦」をもってきた。
面の上に「かんづめみかん」がのっていたのは言うまでもない。
ぬるく、あんまり美味しくなかったけど「のこしちゃいけない」一心で完食した。
その後も塩で煮詰めた搾乳したばかりと言う牛乳をのんだり
牧場で牛豚鶏を死ぬほどみて、夕食はそれらがちゃぶ台の上をにぎわせた。

この間、やっぱりオバサンの目は鋭いまま。怒られたくないので
きちんといい子を演ずる為に全力投球した。


翌朝、早めに次の目的地に行く為かなり早く起きた。当然オバサンもおきていて
「布団はかたづけるから」と言われた。
がこっちはいい子を演じなければならない。
「僕がやる」
布団をたたみ何気なく枕を蹴り飛ばしてしまった。


「〇〇ちゃん。枕は人の頭を支える為にあるもの。大事な頭を支える枕をそんな扱いをしてはいけない」


私はがっくりしてしまった。


今思えば詰めが甘い!ということになるが、このオバサンも厳格というかなんというか。
おっしゃることはごもっともなんだけど。

もしかしたら、怒られまいとして構えている私にあえて言いたかったのか?
ただの意地悪おばさんか?


今となってはわからないが、時々思い出す。

そして、朝ごはんをたいらげ、再び石だらけの道の真ん中にたつと地平線がみえた。
ばあちゃんのあとをとぼとぼついていったことも思い出す。
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by sakutaro9 | 2009-09-21 10:43 | 日々書殴
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