葬儀屋の車はなぜ白いシャコタン・ワゴンなのか?2
やっぱり世の中コレなのか?

確かに伏線はあった。
葬儀屋の事務所で話をする前に問診のような形で、住所などの基本情報を聞かれ
さらに信仰についても聞かれた。
父は生前ある寺の檀家になっていた。そこの敷地内にある墓地も購入していた。
そのことを聞いて、M氏は特に表情を変えずにこう言った。

「そちらのご住職、かなり気難しいお方なので・・・ガタイのいいかたですよね」
「敷地内に式場があるのはご存知ですか?」

母はそのことを知っていたが、自宅から10km以上あり、交通の便も悪い
しかも、市営の斎場で執り行えれば、通夜から告別式、火葬まで一箇所でできる。
ご住職にはご足労願えるであろう・・・そう考えていた。


ルノアールのココアの如く甘かった。



8時の電話に戻る。
母は早速、寺に電話をした。帰ってきた声は冷静だったそうだが、内容は高圧的だった。
ご住職の主張はこうだ。
「筋道が違う。順番を間違えている」
「寺への第一報は葬儀社がすべきでは?」
さらに
「すでに棺に入っているのはおかしい」

もうこの時点でほぼ筋書きは見えてきた。

ご住職は自分の寺で、自分の式場で自分の子飼いの葬儀社で仕切りたいのだと。
理由はただひとつ。お金である。葬儀社からのバックマージンはあるはずだから。

M氏の葬儀社の社長が11時頃にご住職に交渉に行った。
その間、実家で連絡を待っていたが、決裂する可能性が高いのではないか?
その感はズバリ当たった。

1時過ぎのM氏から電話があり
「交渉をいたしましたが、私共のやり方にご理解をいただけませんでした。
 こうなった以上、弊社にてお手伝いをすることできません。」
すでにご住職から、仏さんを移送するよう言われたとのこと。



2時過ぎに第2の葬儀社K氏が来た。
仏さんの移送ついて、伝え受け入れ態勢をとってもらった。
そのあと、また、式の段取りをやり直し。ただ、一回やっているので
それに従いできたので、あまり苦にはならなった。
茶髪で小柄ながら、ガッシリ系の彼は何か胡散臭い感じがした。
ご住職からすべて指示されているようだし、M氏の葬儀社は素人扱い・・・
マンションのベランダからK氏を見送った。
白いシャコタン・ワゴン???だった。


彼が帰ったあと、最初の葬儀社に向かった。それまで掛かった費用を払う為に。
M氏は不在で、蒸し暑い中、白いワゴンを洗車していた社員が応対してくれた。

「残念です」それ以外は型どおりの会話をして領収証を受け取った。


最初の葬儀社M氏はある程度こうなることは予測していたはず。
問題の多い寺の檀家であることがわかっても、その時点で仏さんは
自分のところにあるわけだから、私らにその寺でやるべきだなんて言わないか・・・
最初に受け入れてしまった以上、少ない確率にかけて商売しようとしたのか?


実家に戻り、ひと段落してお茶飲みながら、K氏の名刺を見直して椅子からこけそうになった。
その葬儀社の住所はお寺と同じだったのだ。


更に続く
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by sakutaro9 | 2008-07-10 00:19 | 日々書殴
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